【受験の真実】共通テスト利用の合格者入学状況と上手な利用のコツ

受験生の親

私立大学に共通テスト利用で合格は難しいって本当?合格して進学する受験生がどのぐらいいるか知りたい。また上手な利用方法があれば知っておきたい。

この記事ではそんな疑問にお答えします。

私立大学で共通テスト利用なら複数の大学を併願できる上に受験料も安いから是非とも活用したいと考える受験生や親御さんは多いと思います。我が家も5大学6学科を受験しました。(正確には最後のセンター試験でしたが)

でも受験情報やネットの情報では大学ごとの一般入試の方が共通テスト利用に比べて合格しやすいと言われています。実際のところはどうなのでしょうか?

第一志望でも併願でも人気難関大学としてmarchを志願する受験生は多いと思います。公開している大学は少ないですが、大学の入試データから共通テスト利用合格者のうち入学者の割合を調べてみました。

また、一般入試に比べて本当に合格が難しいのか比較してみました。さらに我が家の出願大学と結果から判明した合理的な出願方法をご紹介します。

◉ marchに共通テスト利用で合格して実際に進学する割合

◉ 一般入試との難易度比較

◉ 共通テスト利用で上手くいくコツ

共通テスト利用を検討している受験生と親御さんは必見の内容となっています。

この記事を書いている私は

◉息子の大学受験を二人三脚で乗り越えた受験生の親

◉息子は最後のセンター試験利用を6学科受験

◉受験には親のサポートが大事と考えノウハウを発信中

学歴は親からの贈り物 が信条ですが、周囲の中学受験を横目に息子は小中高は公立育ちで公立高校からの大学受験に臨むことになり、まずは親が情報を集めていく中で受験の真実を学びました。

特に受験生を子供に持つ親御さんには知っておいて損はない役立つ情報なので最後までお付き合いください。

① marchに共通テスト利用で合格して実際に進学する割合

参照するデータ

共通テスト利用の受験者数と合格者数を公表している大学は多いのですが、進学者数が公開されている大学はほとんどありませんでした。唯一確認ができたのが青山学院大学だけでしたが、Marchの人気大学であり受験者数も多いので傾向を知る参考になると思います。

【参照データ】

青山学院大学ホームページ 過去の入学者選抜試験結果・参考データ

合格者入学率を比較してみました

青山学院大学が公開している2021年入試データから、学部ごとに一般入試(全学部日程と個別学部日程)・学部合計と共通テスト利用で合格者のうち実際に入学した受験生の割合をまとめてみました。

いちばん右側のオレンジの欄を見ていただくと、共通テスト利用の合格者入学率はどの学部も一般選抜に比べて明らかに少ないことが分かります。

いちばん下の合計欄をで全学部データで全体像を確認すると、合格者数2,004人に対して入学者数はわずか94人と約 5%にとどまっています。全学部日程の合格者入学率 約34%、個別学部日程の合格者入学率 33%と比べるとその差は歴然です。

募集人員に大幅に未達となっているのは、日程がいちばん前ということで補欠枠がなく微調整ができないためと思われますが、この傾向は毎年続いています。

ちなみに、2020年度の全学部の総計では、センター利用(この年は最後のセンター試験年度)合格者数1,877人に対して入学者149人と2021年よりは若干多いものの約8%にとどまっています。

一般入試との難易度比較

倍率による比較

上記の青山学院大学のデータで共通テスト利用の合格倍率は4.6倍となっています。個別学部日程の合格倍率3.1倍を超えるものの、全学部日程の合格倍率は5.2倍と共通テスト利用の合格倍率を上回っています。

なお明治大学では、2021年度の共通テスト利用の合格倍率は3.6倍、全学部全日程の一般入試の合格倍率は3.9倍とこちらも一般入試の方が倍率が高い状況となっています。

倍率からみると必ずしも共通テスト利用の方が難しいとも言えないようです。

受験者層の違い

とはいえ、共通テスト利用方式が難しいと言われる理由のひとつに難関国立受験者が併願、いわゆる滑り止めに受験することが挙げられます。

大学によっては、国公立大学の併願しやすいよう4科目や6科目としている大学が見受けられます。この層が複数の大学学部に出願して合格しても辞退することで入学率が低いと推測できます。

入試問題の違い

この点は上手く利用できると有利です。一般入試では各大学の学部ごとにオリジナルの入試問題が準備されています。偏差値ランクとは別の次元でそれぞれの大学で傾向や個性があります。そのため赤本などの過去問で対策をする訳ですが、共通テスト利用であれば独自入試問題への対策が不要ということになります。

模試ではA判定の滑り止めの大学に対策をしないで受験したら落ちた、ということはよくあることで各大学の問題のクセを知らなければ不合格は当然の結果と言えます。

共通テストテストは傾向と難易度がある程度決まっていますから、対策をしておけば実力が発揮できるので、難易度とは別に対策ができたかどうかが重要と言えます。

我が家の出願大学と合格状況

ちなみに我が家の共通テスト利用(センター試験利用)出願状況と結果は下記です。

◉ 東京理科大学 工学部 ×

◉ 明治大学 理工学部 ×

◉ 青山学院大学 理工学部 物理 ×

◉ 青山学院大学 理工学部 電気電子 ×

◉ 立教大学 理学部 ⚪︎

◉ 法政大学 理工学部 ⚪︎

なかなか厳しい結果でした。

ちなみに、このうち3大学学科に一般入試で受験した結果が下記です。

◉ 東京理科大学 工学部 ×

◉ 明治大学 理工学部 ⚪︎

◉ 青山学院大学 理工学部 ⚪︎

サンプルとしては不十分ですがこの結果からは一般入試の方が合格しやすいということになりそうです。

合格率では大きな差とは言えませんが、受験者層の特性から一般入試よりは難しいと言えそうです。ただし、一般入試のように大学ごとの傾向やクセがないので、共通テスト対策をしっかりしておけば実力が発揮できると言えます。

③ 共通テスト利用で上手くいくコツ

では共通テスト利用にメリットが無いのでしょうか?

決してそんなことはありません。上手く利用することで大学受験を有利に運べると考えています。

3つの有効活用法

◉ 滑り止めを確保して本命入試を有利に進める

◉ 科目を分散してリスクを抑える

◉ 科目組み合わせによっては穴場が見つかる

滑り止めを確保して本命入試を有利に進める

この点はとても重要です。受験シーズンは2月に集中しています。数打てば当たるというのは重要な考え方で、合格の確率が上がることは間違いありません。しかし、受験日程を詰め込むのはお勧めしません。肉体疲労によるやる気や集中力の低下が本番で効いてきます。

そこで、共通テストで滑り止めを抑えておいて本番は志望校入試に集中するという戦略をお勧めします。共通テスト利用が終わるとすぐに、河合塾や駿台、東進など大手が判定リサーチが実施されます。そこで結果を見て共通テスト利用で合格判定が全てB以上なら一般入試は出願しないようにして受験校を減らすことができます。

科目を分散してリスクを抑える

例えば理系で理科2教科を勉強している受験生であれば、同じく英数理が同一配点の大学学科を複数受験するよりも、英数物理、英数化学と出願先を分けることで万が一理科2科目のどちらかが失敗した場合でも可能性を残すことができます。

中には理科2教科のうち得点が高い方を採用するという大学があり一見よさそうに感じられますが、当然その分合格ラインも上がりますので分散して2パターンがいいと思います。

我が家の例では、青山学院大学の理工物理を英数物理で出願、青山学院大学の理工電気電子を英数化学で出願しました。言い訳ですがマークミスもあり結果は両方とも不合格でしたが、予備校の判定では片方がB、片方がCと割れましたので分散の効果はあったと思います。

科目組み合わせによっては穴場が見つかる

科目の分散と考え方は似ていますが、その学科の王道を少し外すと穴場が見えて来ます。どういうことかというと、理工系では英数理の3科目受験がいわゆる王道ですが、理科2教科が課されていたり現代文が入っていたりする大学学部があります。

一般的にこのようなパターンは敬遠されがちなので、合格ラインが低いいわゆる穴場が見つかるかもしれません。こちらも我が家の例ですが、立教大学理学部に6科目型というのがあり、英数と理科2教科とさらに現代文が入っていました。そのかわりに、明治や青学が合格ライン得点率83〜85に対し80を切る合格ラインとなっていました。

これはひとつの例ですが、このようなパターンは色々なところにありますので個性にあったパターンを探すことが合格可能性を上げることになります。ちなみに、理系で国語が課される場合でも、立教大学のように現代文だけの場合もあれば理科大のように古文漢文まで含まれる場合もあり要注意です。

それぞれの志望学部にも必ずこの例のようなパターンがありますので、注意深く比較して有利な組み合わせを発見してみてください。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

◉ marchに共通テスト利用で合格して実際に進学する割合

◉ 一般入試との難易度比較

◉ 共通テスト利用で上手くいくコツ

についてご理解をいただけましたでしょうか?

多様化する大学受験では、選択肢を多く持って個性にあった入口を見つけることが大事だと感じています。情報を有効活用して大学受験を有利に進めてください。

【この記事を書いている私は】

◉学歴は親からの贈り物!が信条

◉息子の受験を二人三脚で併走した受験生の親

◉息子は地元公立高校▷横浜国大▷東工大院

◉受験には親のサポートが必要と考え、忖度ない情報を収集・発信中

学歴は親からの贈り物 が信条!周囲の中学受験を横目に息子は小中高は公立育ちで公立高校からの大学受験に臨むことになり、まずは親が情報を集めていく中で受験の真実を学びました。

難関大学受験の観点で私立や中高一貫ではない公立高校は負け組か?答えはNOです。理由は、大学受験は最終的には独学と自学自習だから。

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